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ワイキキ・レクチャー・シリーズ #3

『コンテンポラリーダンスの門前』vol.2 「ダンスは見るより踊るもの?─関係性を編み直す実践として」


【開催日】2025年5月25日 (日)

【開場】18:00 【開演】18:30

【料金】2,000円(税込・当日精算)

こちらも今月も開催の運びとなりました。「ダンス」をキーワードに昨今のアート界隈の動向にも鋭く切り込んでいく議論が展開されることでしょう。↓以下、主催萩庭氏のコメントです。

4月にvol.1を実施した「コンテンポラリーダンスの門前」がご好評につき、早くも第2回を開催するはこびとなりました。(ありがとうございます!)

前回のイベントでは、ゲストの呉宮百合香さんから舞踏をはじめとした60年代の身体表現についてレクチャーしていただくなかで、かつて「前衛」と呼ばれた舞台芸術が、昨今「ケアと包摂」の手段として利用される場面が多いことが議論の的となりました。

ようするに、「特権的肉体」よりも「ダンス経験を問わず誰でも参加できるワークショップ」の方が流行ってるよね、と。しかし、それで本当にいいのでしょうか。それって与えてもらった安全な範囲で踊っているだけなのでは…?

そこで今回、「Stilllive」や「pito」など、身体表現に多様な方法で取り組んでいるアーティストが協働するプロジェクトに参加されている振付家・ダンサーの吉田拓さんをお招きします。

吉田さんは自身の作品を創作される一方で、2022年に立ち上げた「Phyms」ではコンテンポラリーダンスを再検討するイベントシリーズや、既存の評価の枠からはみだすようなパフォーマンスのアイデアを持ち寄って発表する場の企画、ダンス経験の有無に関わらず主体的に踊る参加型プログラムなどを開催されています。当日は吉田さんにこれまでの活動をご紹介いただきながら、近年のダンスをとりまく環境や社会の状況について議論を展開していけたらと思います。

また吉田さんは、聞き手をつとめる萩庭の大学時代の先輩でもあります。ともに00年代のコンテンポラリーダンスシーンの空気を感じることができた(おそらく)最後の世代といえるでしょう。今回のトークイベントはそんなふたりによる卒業以来10年以上ぶりの対話となります。この10年あまりを経て、どのような変化がコンテンポラリーダンス(と吉田さん)にあったのか。そのあたりについても伺ってみたいと思います。

そして前回に引き続き、大谷能生氏にもオブザーバーとして議論に入っていただきます。

ワイキキSTUDIOならではの「ダンスが担う公共性」についての熱いトークにご期待ください!(萩庭)

【予約受付】
以下のメールアドレスにご連絡ください。
info@ootany.com

【プロフィール】

吉田拓
兵庫県出身。桜美林大学入学後、演劇・ダンス作品の出演、創作、スタッフワークなど、幅広い経験を重ねる。卒業後、劇場やイベントスペースへの勤務を通して、企画制作を学ぶ。

木佐貫邦子、KENTARO!!両氏よりテクニックを基盤としたダンス表現を学び、その後、小林勇輝との共作やStillliveへの参加を経て、パフォーマンスアートを経験。

現在はそれらの経験を混ぜ合わせ、型に捉われない身体表現を行い、創作活動、ダンス作品への出演、ミュージシャンとのセッションなどを行う。

一方で異なるジャンルの専門家・アーティストとのコラボレーションを数多く行う他、参加型プログラムの実施、プロジェクト名「Phyms」として横断的なイベントの企画運営、キュレーション、冊子編集など、幅広い活動を展開している。アーティストコレクティブ「pito」メンバー。2025年10月にプロデューサー・ファシリテーターの二河茉莉香、ダンス研究者の越智雄磨と共にソーシャルコレオグラフィ作品を発表予定。

Instagram @ytaku

萩庭真
萩庭真:1989年生まれ。ひねくれ演劇お兄さん。元オフィスマウンテンメンバー(2019〜2021)。現在は横浜の小劇場STスポットの職員。レジデンスプログラム「迂回スケープ」を企画担当する。人生でできた友達は3人。

大谷能生
1972年生まれ。音楽家、批評家。数多くのバンド、セッションに参加する他、演劇・ダンス作品など舞台芸術にも深く関わる。著書に『日本ジャズの誕生』(瀬川昌久との共著)、『植草甚一の勉強』『平岡正明論』『歌というフィクション』『〈ツイッター〉にとって美とはなにか』『20世紀ジャズ名盤100』など多数。


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