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ワイキキ・レクチャー・シリーズ #2

『ブレヒトの『戦争案内』研究』 vol.4


【開催日】2025年8月17日 (日)

【開場】18:00 【開演】18:30

【料金】2,000円(税込・当日精算)

【出演】石見舟,小池俊起,西澤諭志,羽鳥嘉郎,古屋敬洋,持田睦,大谷能生

『戦争案内』研究会第4回です。前回はこれまで出版されてきた版の違いを拡大レンズでインク&紙をチェックしながら語るという極めて刺激的な会になりました。一ヶ月おやすみ頂いて、残り二回。そろそろ「詩」の新訳も進んでいることと思います。ブレヒトがこの作品で狙ったことの本丸に迫れればと。「戦争」継続中の現在でこそ、必要な議論をしてゆきたいと思っております。

<企画概要>

『戦争案内(原題:Kriegsfibel)』は、ベルトルト・ブレヒトが1955年に刊行したフォトエピグラム。第二次世界大戦当時、亡命先の各地でブレヒトが新聞や雑誌から切り抜いた70枚の写真にそれぞれ4行詩を添えた、きわめてユニークな写真集である。

https://www.eulenspiegel.com/verlage/eulenspiegel-verlag/titel/kriegsfibel.html

ドイツ国外でもしばしば注目され、英語・フランス語・イタリア語などに翻訳されているほか、美術史家・哲学者であるジョルジュ・ディディ=ユベルマンが同書にもとづく著書を刊行している(邦訳『イメージが位置をとるとき』宮下志朗・伊藤博明訳、ありな書房、2016年)。しかし『戦争案内』そのものの日本語訳は単行本化されていない。
当研究会では、『戦争案内』をブレヒトの「異化」「演出」についてビジュアルを伴って考えられる恰好の題材であると位置づけ、訳文を作成してきた。本レクチャーでは各回テーマを設けつつ、訳文付きで『戦争案内』を読み進め、そのおもしろさに触れてもらいたい。

2026年には没後70年を迎えるブレヒトの重要な仕事のひとつとして、『戦争案内』はあらためてひろく読まれるべきだろう。レクチャー内容を反映した邦訳を刊行予定。

<『戦争案内』研究会>

石見舟(ドイツ演劇研究者)
小池俊起(デザイナー)
西澤諭志(写真家)
羽鳥嘉郎(演出家)
古屋敬洋(会社員、俳優)
持田睦(演出家、ユイレ&ストローブ研究者)

【プロフィール】

石見舟
ドイツ演劇研究者。中央大学文学部助教授。
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202401011789109840

羽鳥嘉郎
演出家。1989年ブリュッセル生まれ。2009年より「けのび」代表。京都国際舞台芸術祭KYOTO EXPERIMENTフリンジ企画「使えるプログラム」ディレクター(2013‐2014年度)、TPAM―国際舞台芸術ミーティングin 横浜アシスタント・ディレクター(2014‐2017年度)、「アジアン・アーティスト・インタビュー」プロジェクト・マネジメントなどに従事。2018年より立教大学現代心理学部映像身体学科兼任講師。

古屋敬洋
会社員、俳優。

持田睦
演出家、ユイレ&ストローブ研究者。

大谷能生
1972年生まれ。音楽家、批評家。数多くのバンド、セッションに参加する他、演劇・ダンス作品など舞台芸術にも深く関わる。著書に『日本ジャズの誕生』(瀬川昌久との共著)、『植草甚一の勉強』『平岡正明論』『歌というフィクション』『〈ツイッター〉にとって美とはなにか』『20世紀ジャズ名盤100』など多数。


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